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症例報告 143 [主訴: 下顎の常色から白色の小結節]

<症例> 23歳、女性
<主訴> 下顎の常色から白色の小結節
<家族歴> 特記すべきことなし
<既往歴> 特記すべきことなし
(症例提供) 久留米大学 医学部 皮膚科学教室 助教 古賀 浩嗣 先生
(監修) 久留米大学 医学部 皮膚科学教室 主任教授 名嘉眞 武国 先生

解答と解説

A1.診断名

  1. Desmoplastic trichoepithelioma (線維硬化性毛包上皮腫)

A2.鑑別診断

  1. solitary trichoepithelioma,morphea-like basal cell carcinoma,microcystic adnexal carcinoma

A3.検査、原因、治療

ダーモスコピー所見(図5)で陥凹した中央部に乳白色の胞巣と毛細血管拡張を認めた。診断と治療を兼ねて全切除を行い、病理所見で腫瘍細胞の細い索状配列増殖、多数の小腫瘍塊と角質嚢腫、あるいは毛漏斗様構造、および硝子化した結合線維形成の強い間質の所見を認め、Desmoplastic trichoepitheliomaと診断した。 本疾患は毛包・脂腺・アポクリンおよびメラノサイトに分化する特異な毛包系良性腫瘍と考えられており、治療に関しては診断も兼ねて単純切除を行うのが一般的である。

図2

症例写真2

図3

症例写真3

図4

症例写真4

図5

症例写真5

皮膚科領域

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