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症例報告 147 [主訴: 左腋窩の皮下腫瘤]

<症例> 41歳、女性
<主訴> 左腋窩の皮下腫瘤
<家族歴> 特記すべき事項なし
<既往歴> 統合失調症
(症例提供) 埼玉医科大学皮膚科学教室 助教 村山 喬之 先生
(監修) 埼玉医科大学皮膚科学教室 教授 土田 哲也 先生

解答と解説

A1.診断名

  • 葉状腫瘍

A2.鑑別診断

  • 脂肪腫、血管脂肪腫、表皮嚢腫、神経線維腫

A3.検査、原因、治療

臨床所見より上記鑑別疾患の可能性を考え、画像検査を施行した。超音波検査で、周囲との境界が明瞭で、内部エコーが粗雑かつ不均一な腫瘤を認めた(写真2)。MRIで、T1低信号、T2高信号で内部に索状の隔壁構造を伴う腫瘤を認めたが、脂肪成分は認めなかった(写真3)。画像検査所見より脂肪腫の可能性は考え難く、全身麻酔下に全摘出術を施行した。病理組織学的に、弱拡大像で間質成分に富み、葉状に分岐する腺管を多数伴う境界明瞭な腫瘤を認めた(写真4)。強拡大像で、間質は大部分で粘液様変性を呈し、腫瘍細胞の異型は見られなかった(写真5)。特徴的病理所見と、発生部位が腋窩である点より、副乳より発生した葉状腫瘍と診断した。現在術後2ヶ月経過するが再発を認めていない。

写真2

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写真3

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写真4

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写真5

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皮膚科領域

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