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症例報告 163 [主訴: 頭部の脱毛]

<症例> 31歳、女性
<主訴> 頭部の脱毛
<既往歴> 特記すべきことなし
<家族歴> 特記すべきことなし
(症例提供) 獨協医科大学 皮膚科 学内准教授 林 周次郎 先生
(監修) 獨協医科大学 皮膚科 教授 井川 健 先生

解答と解説

診断名

  • 全身性エリテマトーデス

鑑別診断

  • ①シェーグレン症候群
    ②円形脱毛症と凍瘡

検査、原因、治療法

  • 初診時は化粧をしていため、採血だけ行い化粧を落として後日再診とした。再診時は両頬部に辺縁が不正な浮腫性の紅斑を認め、初診時の採血で低補体(C3、4: 43.5、 7.0 mg/dl)と抗核抗体、抗SM抗体の陽性が見られた。顔面の紅斑からの生検組織では、表皮基底膜の空胞変性と真皮全層の血管、付属器首位のリンパ球浸潤、蛍光抗体直接法では真皮表皮境界部にIgMとC3の沈着を認めた。ヒドロキシクロロキンとプレドニゾロンの内服で加療し、脱毛及び低補体などの検査値異常は改善した。


    図1

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    図2

    図2

    図3

    図3

    図4(蛍光抗体直説法;C3)

    図4(蛍光抗体直説法;C3)

皮膚科領域

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