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症例報告 178 [主訴: 左手掌の黒色斑]

<症例> 10歳、男児
<主訴> 左手掌の黒色斑
<既往歴> 特記すべきことなし
<家族歴> 特記すべきことなし
(症例提供) 琉球大学大学院医学研究科 皮膚科学講座 講師 山口 さやか 先生
(監修) 琉球大学大学院医学研究科 皮膚科学講座 教授 高橋 健造 先生

解答と解説

診断名

  • 黒癬

鑑別診断

  • 色素性母斑
    悪性黒色腫

検査、原因、治療法

  • KOH法での直接鏡検で、淡褐色で糸状菌よりも太い菌体成分を確認することで黒癬と診断できる(図2)。鱗屑は目立たないが、擦過すると予想以上に鱗屑が取れる。

    図2
    図2
    黒癬はHortaea werneckii による表在性真菌感染症である。東南アジア、中南米、アフリカなど熱帯から亜熱帯に多くみられる。

    黒癬のダーモスコピー所見は多様ではあるが、典型例では、比較的均一な淡褐色で、網目状の色素斑がみられ、皮丘優位の平行パターンを示し(図3)、一見すると悪性黒色腫を疑う所見である。


    図3
    図3

    治療は、抗真菌薬の外用にて治療を行う。

 

 

皮膚科領域

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