• • 増殖細胞は明瞭な核小体を有し、好塩基性の強い細胞質を有する大型類円形核異型細胞からなる。
• • 赤芽球系幼若細胞が>80%を占め、骨髄芽球の増加がない。
• • 赤芽球系マーカー発現：CD71, Glycophorin, ヘモグロビン

赤芽球が主体の骨髄性腫瘍の定義・分類

• • 赤芽球が>50%を占める骨髄性腫瘍（myeloid neoplasms with erythroid predominance)である。

• 【分類】

  • • AML, M6b (pure erythroid leukemia): 赤芽球系幼若細胞が>80%で、骨髄芽球の増加がない。
  • • AML、M6a (erythroleukemia): 赤芽球が>50%で、骨髄芽球が非赤芽球系細胞の>20%を占める。
  • • AML with myelodyplasia-related changes：MDSの既往を有するか、骨髄細胞の>50%に異形成を有し、骨髄芽球が>20%を占める。
  • • MDS, RCMD: 1系統以上に>10%の異形成、芽球が<5%
  • • MDS, RAEB-E: 赤芽球が>50%で、>10%の異形成、芽球が<20%

AML, M6bの鑑別診断

• 【巨赤芽球性貧血】

  • • 均一性の高い巨赤芽球が主体。
  • • 過分葉を呈する顆粒球、成熟巨核球。
  • • ビタミンB12や葉酸欠乏。

• 【赤芽球主体の骨髄性腫瘍】

  • • 芽球頻度により分類される。
  • • 芽球はCD34⁺で、p53⁺細胞の増加。

• 【悪性リンパ腫、転移性腫瘍】

  • • 細胞質の好塩基性の強い大型異型芽球。
  • • 赤芽球系マーカーの同定（CD71, Glycophorin A/C, ヘモグロビンA/F, spectrin, E-cadherin, Carbonic anhydrase-1)