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血液疾患画像クイズ

Advance クイズ(上級レベル)

Q02 リンパ節病変①

Advance   リンパ節病変①
監修:名古屋第一赤十字病院 病理部 伊藤 雅文 先生

あなたの
解答結果

 

これは 濾胞性リンパ腫(follicular lymphoma : FL) です。

下記の組織像、免疫組織化学染色像がみられる疾患を選択し、その疾患でみられる染色体異常を選択してください。


組織・細胞画像

  • HE染色弱拡大

     
  • CD3

     

    陽性(+)

  • CD20

     

    陽性(+)

  • HE染色強拡大

     
  • CD10

     

    陽性(+)

  • Bcl-2

     

    陽性(+)

問1

正解 不正解
もっとも考えられる病理診断はどれでしょうか。






問2

正解 不正解
この疾患でみられる頻度の高い染色体異常を選択してください。






 
確認する

濾胞性リンパ腫(follicular lymphoma : FL)

  • 濾胞性リンパ腫(FL)は、胚中心を構成するB細胞(中型の中心細胞と大型の中心芽球)を正常対応細胞とするリンパ腫で、明瞭な腫瘍性胚中心構造をもつ。
  • 腫瘍性濾胞は、CD20, CD10, BCL2陽性が特徴である。
  • 18q21.3BCL2遺伝子の転座が特徴的である。

組織・細胞画像

  • HE染色弱拡大

    濾胞性リンパ腫は、比較的均一な濾胞増生を認める。
  • HE染色強拡大

    濾胞性リンパ腫を構成する腫瘍細胞は、小型から中型で、均一性の高いcentrocyteからなる。
    反応性との違いは、均一性が高い点であるが、鑑別はしばしば困難である。
  • CD3

    陽性(+)

    濾胞性リンパ腫ではCD3+Tリンパ球は濾胞を取り巻くように分布するが、腫瘍性濾胞内にも比較的多数みられる。
  • CD10

    陽性(+)

    腫瘍細胞はCD10+Bリンパ球である。
  • CD20

    陽性(+)

    濾胞性リンパ腫はCD20+Bリンパ球からなる。
  • この検査が決め手

    Bcl-2

    陽性(+)

    反応性リンパ濾胞との最大の鑑別点で、濾胞性リンパ腫を構成する腫瘍細胞はbcl-2+であるのに対し、反応性では陰性である。
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