ノバルティス ファーマの医療関係者向けサイト

血液疾患画像クイズ

Advance クイズ(上級レベル)

Q05 リンパ節病変④

Advance   リンパ節病変④
監修:名古屋第一赤十字病院 病理部 伊藤 雅文 先生

あなたの
解答結果

 

これは マージナルリンパ腫(MZL) です。

下記の組織像、免疫組織化学染色像がみられる疾患を選択し、その疾患でみられる染色体異常を選択してください。


組織・細胞画像

  • HE染色弱拡大

     
  • CD5

     

    陰性(−)

  • CD20

     

    陽性(+)

  • HE染色強拡大

     
  • CD10

     

    陰性(−)

  • Bcl-2

     

    陽性(+)

問1

正解 不正解
もっとも考えられる病理診断はどれでしょうか。






問2

正解 不正解
この疾患でみられる頻度の高い染色体異常を選択してください。






 
確認する

マージナルリンパ腫
(濾胞辺縁帯リンパ腫 marginal zone lymphoma : MZL)

  • 濾胞辺縁帯リンパ腫は、多くは脾臓、節外臓器に発生する。節外臓器ではMALTリンパ腫である。リンパ節のみにみられる節性濾胞辺縁帯リンパ腫は、比較的頻度が低い。
  • 胚中心を取り囲む濾胞辺縁帯分布パターンが特徴的である。
  • マーカーは、CD5, CD10, CD23, BCL6, cyclin D1はいずれも陰性で、多くはBCL2陽性である。
  • 特徴的遺伝子異常はみられない。

組織・細胞画像

  • HE染色弱拡大

    リンパ節は、基本構築が比較的保たれ、萎縮状胚中心を認め、濾胞領域の拡大を認める。委縮した胚中心を取り囲みびまん性に小型から中型リンパ球の増生を認める。(marginal zone pattern)
  • HE染色強拡大

    びまん性に増生する小型から中型リンパ球は、比較的広く淡明な細胞質を有し、小型核小体を有するくびれをもつcentrocyte様の類円形核からなる異型リンパ球である。
  • CD5

    陰性(−)

    腫瘍細胞はCD5陰性で、CD5陽性Tリンパ球からなる傍濾胞域は萎縮する。
  • CD10

    陰性(−)

    腫瘍細胞は、CD10陰性で、CD10陽性の萎縮状胚中心を取り囲み増生する。
  • CD20

    陽性(+)

    胚中心を取り囲むCD20陽性Bリンパ球がリンパ腫細胞である。
  • この検査が決め手

    Bcl-2

    陽性(+)

    Bcl-2は胚中心細胞は陰性で、取り囲む腫瘍細胞は弱い陽性を呈する。
PCでご利用ください
PCでご利用ください