「禁忌を含む注意事項等情報」等はこちらをご参照ください。
ORION-1(海外第Ⅱ相試験、海外データ):
プラセボ対照二重盲検ランダム化並行群間比較試験
一部承認外の用法及び用量が含まれる試験デザインですが、承認時評価資料であるためご紹介します。
また、併用されているスタチンは、国内承認範囲外の用法及び用量が含まれます。併用薬についての用法及び用量等詳細は、各製品の電子添文をご確認ください。
Day180のLDL-Cのベースラインからの変化率
主要評価項目
Day180のLDL-Cのベースラインからの変化率(2回投与、mITT集団)
反復測定線形効果モデルを用いて変化率の最小二乗平均値を算出した。モデルには、投与群、ベースラインのLDL-C値、評価時点、及び投与群と評価時点との交互作用を含めた。
2標本t検定のp値を用い、レクビオ各群とプラセボ群との最小二乗平均値の差を比較した。6つの投与レジメンの多重比較を調整するため、Dunnett多重t検定法を適用した。
Dunnett多重t検定により多重性を調整済みの両側p値
*:有意差あり(両側p値<0.05)
n:ベースライン及びDay180の検査値が欠測ではない被験者数
社内資料:海外第Ⅱ相試験(ORION-1)(CTD2.7.6-4.1.5)[20230061][承認時評価資料]
Ray KK, et al. N Engl J Med 2017; 376(15): 1430-1440[20230044]
[利益相反]本研究はノバルティスから資金提供を受けた。著者にノバルティスから講演料、コンサルタント料等の支援を受領した者が含まれる。
Day210までの各評価時点におけるLDL-Cのベースラインからの変化率
副次評価項目
Day14、30、60、90、120、150、210のLDL-Cのベースラインからの変化率(2回投与、mITT集団)
平均値±標準偏差(%)
n:ベースライン及び該当する評価時点の検査値が欠測ではない被験者数
参考
各評価時点におけるLDL-Cのベースラインからの変化率の推移(2回投与、mITT集団)
社内資料:海外第Ⅱ相試験(ORION-1)(CTD2.7.6-4.1.5)[20230061][承認時評価資料]
Ray KK, et al. N Engl J Med 2017; 376(15): 1430-1440[20230044]
[利益相反]本研究はノバルティスから資金提供を受けた。著者にノバルティスから講演料、コンサルタント料等の支援を受領した者が含まれる。
安全性(2回投与、SAF)
ORION-1における副作用はプラセボ群(N=62)及びレクビオ300mg群(N=61)において、それぞれ19例(30.6%)及び20例(32.8%)に認められました。いずれかの群で2例以上に発現した副作用(基本語別)は、筋肉痛が2例(3.2%)及び3例(4.9%)、注射部位疼痛が0例(0.0%)及び3例(4.9%)、注射部位反応が0例(0.0%)及び2例(3.3%)、筋痙縮が2例(3.2%)及び1例(1.6%)、血中クレアチンホスホキナーゼ増加が4例(6.5%)及び0例(0.0%)、呼吸困難が2例(3.2%)及び0例(0.0%)でした。重篤な副作用はプラセボ群(N=62)及びレクビオ300mg群(N=61)において、それぞれ1例(1.6%)及び2例(3.3%)に認められました。内訳はプラセボ群で失神1例、レクビオ300mg群で急性心筋梗塞、心筋梗塞が各1例でした。投与中止に至った副作用、死亡に至った副作用は両群において認められませんでした。
ORION-11、2)
プラセボ対照二重盲検ランダム化並行群間比較試験
1)社内資料:海外第Ⅱ相試験(ORION-1)(CTD2.7.6-4.1.5)[20230061][承認時評価資料]
2)Ray KK, et al. N Engl J Med. 2017; 376(15): 1430-1440[20230044]
[利益相反]本研究はノバルティスから資金提供を受けた。著者にノバルティスから講演料、コンサルタント料等の支援を受領した者が含まれる。
試験概要
目的
ASCVDの既往又はASCVDと同等のリスクを有するLDL-C高値の患者を対象に、レクビオを皮下投与したときの有効性、安全性、及び忍容性を評価する。
試験デザイン
多施設共同、第Ⅱ相、プラセボ対照、二重盲検、ランダム化、並行群間比較試験
対象
ASCVDの既往又はASCVDと同等のリスクを有するLDL-Cが高値の患者
症例数
ランダム化例数:501例
【1回投与】253例(プラセボ群65例、レクビオ200mg群60例、300mg群62例、500mg群66例)
【2回投与】248例(プラセボ群62例、レクビオ100mg群62例、200mg群63例、300mg群61例)
ITT集団※1:501例 内訳はランダム化例数と同じ
mITT集団※2:483例
【1回投与】244例(プラセボ群64例、レクビオ200mg群60例、300mg群60例、500mg群60例)
【2回投与】239例(プラセボ群61例、レクビオ100mg群59例、200mg群60例、300mg群59例)
安全性解析対象集団(SAF)※3:497例
【1回投与】251例(プラセボ群65例、レクビオ200mg群60例、300mg群61例、500mg群65例)
【2回投与】246例(プラセボ群62例、レクビオ100mg群61例、200mg群62例、300mg群61例)
※1 ランダム化されたすべての被験者。
※2 ランダム化され、治験薬を1回以上投与され、ベースラインとDay180のLDL-C測定値を有するすべての被験者。
※3 治験薬を1回以上投与されたすべての被験者。
主な選択基準
- 18歳以上の男女の患者。
- ASCVDの既往又はASCVDと同等のリスク[症候性の動脈硬化性心疾患、2型糖尿病、家族性高コレステロール血症、若しくはフラミンガムリスクスコア又は同等のもので評価した心血管イベントの10年リスクが20%以上(LDL-C目標値が100mg/dL未満)]を有する患者。
- スクリーニング時のLDL-Cが、ASCVDの既往を有する患者の場合は1.8mmol/L(70mg/dL)以上、ASCVDと同等のリスクを有する患者の場合は2.6mmol/L(100mg/dL)以上。
- スクリーニング時の空腹時トリグリセリドが4.52mmol/L(400mg/dL)未満の患者。
- 各治験実施医療機関の標準的な臨床的方法で算出されたeGFRが30mL/分を超える患者。
- スタチンを使用中の患者の場合は、スタチンを最大耐用量(治験担当医師の判断)で使用していなければならない。
- 脂質低下剤を使用中の患者の場合は、その用量がスクリーニングの30日以上前から一定であり、試験参加期間中は薬剤変更及び用量変更の予定がない。
主な除外基準
スクリーニング前90日以内に抗PCSK9抗体による治療を受けた患者。
投与方法
被験者をプラセボ又はレクビオ200mg1回投与、300mg1回投与、500mg1回投与、100mg2回投与、200mg2回投与、又は300mg2回投与のいずれかにランダム化し、1回投与はDay1に、2回投与はDay1及び90に治験薬を皮下投与した。
主要評価項目
Day180のLDL-Cのベースラインからの変化率
副次評価項目
- Day14、30、60、90、120、150、210のLDL-Cのベースラインからの変化率
- レクビオの安全性及び忍容性 等
解析計画
【主要評価項目】
主要評価項目はmITT集団を解析対象集団とした。
Day180のLDL-Cのベースラインからの変化率の平均値(標準偏差)を示した。反復測定線形効果モデルを用いて変化率の最小二乗平均値を算出した。モデルには、投与群、ベースラインのLDL-C値、評価時点、及び投与群と評価時点との交互作用を含めた。2標本t検定のp値を用い、レクビオ各群とプラセボ群の最小二乗平均値の差を比較した。
2標本t検定でレクビオの各群のプラセボ群に対する優越性を検定した。6つの投与レジメンの多重比較を調整するため、Dunnett多重t検定法を適用した。
【副次評価項目】
副次評価項目はmITT集団を解析対象集団とした。
6つの投与レジメンの多重比較を調整するため、Dunnett多重t検定法を適用した。
患者背景(2回投与:ITT集団)
本邦で承認されたエボロクマブの〈家族性高コレステロール血症ヘテロ接合体及び高コレステロール血症〉に対する用法及び用量(抜粋)は「通常、成人にはエボロクマブ(遺伝子組換え)として140mgを2週間に1回又は420mgを4週間に1回皮下投与する。」である。
レクビオ100mg群、200mg群、500mg群は、承認外の用法及び用量のため削除し、300mg群(2回投与)の結果のみを掲載しています。
6. 用法及び用量
通常、成人にはインクリシランナトリウムとして1回300mgを初回、3ヵ月後に皮下投与し、以降6ヵ月に1回の間隔で皮下投与する。