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ゾレア® 皮下注用の治療を受ける患者さまとご家族の方へ はじめてのゾレア® 気管支喘息

ゾレア® 皮下注用ひかちゅうようの治療を受ける患者さんとご家族の方へ
はじめてのゾレア® 気管支喘息

監修:国立病院機構 福岡病院名誉院長 西間 三馨 先生

ゾレアは、「抗IgE抗体こうアイジーイーこうたい」というお薬です。
ゾレアはぜんそくの治療に使われる「抗IgE抗体こうアイジーイーこうたい」というお薬で、
ぜんそくの炎症の元であるアレルギー反応をおさえる作用があります。

どうしてぜんそく症状がおきるのか?

ぜんそくでは、炎症によって気道きどう(空気の通り道)が狭くなり、さまざまな症状がおこります。
その炎症をおこす原因にアレルギー反応があります。

ぜんそく症状をコントロールするには…

ゾレアは炎症の原因であるアレルギー反応の元をおさえます。

その他のお薬

ゾレアが目指す治療のゴール 

今までのお薬を使っても残っている症状をコントロールして、元気な毎日をおくることを目指します。

いつもの毎日
たのしい毎日

ゾレアの治療を受けるには…

ゾレアの治療を受けることができるのは、次のような方です。

治療の前にいくつかの検査が必要です。

高用量こうようりょうの吸入ステロイド薬に加えて、複数ふくすうのぜんそくのお薬を使っている

症状がコントロールできない(下記のいずれか)

  • 毎日ぜんそく症状がある
  • 週1回以上、夜間症状やかんしょうじょうがある
  • 週1回以上、日常生活に影響がある

血清中総IgE濃度けっせいちゅうそうアイジーイーのうどが30~1500 IU/mLの範囲にある

アレルギーがある

ハウスダスト、ダニなどに対してアレルギー反応がある

体重が20~150kgの範囲にある

月に1~2回通院できる

ゾレアは、月に1~2回病院で注射をします。
まず16週間行ってから、治療の効果を調べます。

ゾレアは、1回75mg~600mgを2週間または4週間ごとに病院で注射をするお薬です。
ふつうは16週間(4回または8回注射)行い、そこで効果があったかどうかを調べて、治療を続けるか決めます。治療中は他のぜんそくのお薬を勝手に減らしたり、やめたりしないでください。

ゾレアの注射の量と注射の間隔は、体重と血液中のIgE抗体の量によって決まるので、患者さんごとに異なります。
成長に伴う体重増加によって、投与量や投与間隔が変更になる場合があります。
注射は5~10秒ほどかけて、ゆっくり打ちます。ゾレアの注射液はねばりけがあり、採血で使用する針よりは細いものの、やや太めの注射針を使用するため、多少痛みを伴う場合があります。

ゾレアの主な副作用と注意が必要な症状

主な副作用ふくさようは、注射ちゅうしゃした場所の赤みやれです。

ゾレアの投与で予想される主な副作用は、注射部位の反応です。
国内の臨床試験りんしょうしけん*1でもっとも多くみられた副作用は、注射した場所が赤くなったり、腫れたりする症状でした。

ゾレア添付文書(2019年12月改定)

*1 臨床試験:新しい薬をつくる時に患者さんに参加してもらって薬の効果や副作用を調べること。

ゾレアを注射した後は、次の症状に注意してください。

  • 気管支きかんしのけいれん
    (のどがくるしくなる)
  • 呼吸困難こきゅうこんなん
    (息がくるしい)
  • 血圧低下けつあつていか
    (ふらふらする、気分が悪い)
  • 失神しっしん
    (気を失う)
  • たちくらみ
    (くらくらする)
  • 蕁麻疹じんましん
    (体にブツブツができる)
  • 全身のかゆみ
  • くちびる、舌、のどの奥の腫れ
  • 下痢げり
    (お腹の痛み)
  • 発熱はつねつ
  • 頭痛ずつう

このような症状がおこった場合、「アナフィラキシー」の可能性があります。アナフィラキシーとは、全身にわたって生じるアレルギー反応で、急に起こり、命を危険にさらすことがあります。ゾレアを注射した後の注意に関しては、医師や看護師の話をよく聞いてください。

いつもと違うと思ったら、
すぐ家族や回りの人に伝えてください。

保護者の方へ

ゾレアはアレルギーが原因でおこるぜんそくのお子さんの治療薬です。

ゾレアはぜんそくの治療に用いられる「抗IgE抗体」というお薬です。
ぜんそくの炎症の源流であるアレルギー反応を抑制する作用があります。

主な副作用

主な副作用は、注射部位の赤みや腫れです。

  • 赤くなる
  • 痒くなる
  • 腫れる
  • 痛い
  • 熱くなる
  • 硬くなる
  • 出血する

ゾレアの投与で予想される主な副作用は、注射部位の反応です。国内の臨床試験でもっとも多くみられた副作用は、注射した場所が赤くなったり、腫れたりする症状でした。

ゾレア添付文書(2019年12月改定)

投与後の注意

ゾレアの投与後は、以下の症状に注意してください。

  • 気管支のけいれん
  • 呼吸困難
  • 血圧低下
  • 失神
  • たちくらみ
  • 蕁麻疹
  • 全身のかゆみ
  • くちびる、舌、のどの奥の腫れ

このような症状が発現した場合、「アナフィラキシー」の可能性があり、全身にわたって生じるアレルギー反応により症状が急激に発症し、重篤な場合は生命をおびやかす危険がまれにあります。ゾレア投与後の注意に関しては、医師や看護師の指導にしたがってください。
思い当たる症状があらわれた場合は、速やかに主治医や医療機関にご連絡ください。

医療費について

ゾレアの投与量によって、医療費が払い戻される場合があります。
まず、国の制度として「小児慢性疾患医療費助成制度*2」があります。
お住まいの自治体によっては、お子さんの医療費について、保険診療の自己負担分を助成する「子ども医療費助成制度」「義務教育就学児医療費助成制度」などがあります。
また、自己負担額が一定を超えた場合、超えた分の払い戻しが受けられる「高額療養費制度」もあります。

医療費助成については、適応となるお子さんの年齢、保護者の所得に対する制限の有無など、自治体によって状況が異なります。
ゾレアを含む治療でこれらの制度が適用されるかどうか、お住まいの自治体やかかりつけの医療機関にお問い合わせされることをお薦めします。

*2 小児慢性疾患医療費助成制度

国が行う小児慢性特定疾患治療研究事業に基づき、定められた対象疾患の治療方法等の情報を今後の治療研究に生かすとともに、その治療にかかった費用(保険適用分)の一部を、公費によって助成するものです。