骨髄がドライタップの場合、線維化を疑うが、急性白血病でドライタップの場合、線維化を伴う場合はほとんどない。急性白血病で線維化を伴う場合は、MDS変化を伴うAML(AML with MRC)と急性巨核芽球性白血病(AMKL,AML-7)である。MDSでは10~15%に線維化を認め、線維化を伴うMDS(MDS with myelofibrosis:MDS-MF)は、芽球増多を伴うMDSであり、JAK2変異を伴う症例も含まれる1)。このようなMDSがAMLに進展した場合、骨髄線維症を伴う場合がある。しかし、芽球の集簇増生部位には軽微な線維化もしくは線維化が見られず、背景のMDSの領域に線維化が見られる場合が多い。したがって、線維化の強い部位ではAMLと診断できないが、逆に芽球のみからなる部位が採取されると、線維化に気がつかない場合がある。線維化を伴うAMLでは、小型で異型の強い巨核球の増加を伴う場合が多く、AMKLとの鑑別が極めて難しい。